本「フラグメント」地震により地下に閉じ込められた高校生たち [本]
「フラグメント」 著者 古処 誠二
★★★★☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
親友が崖から飛び降り死んだ。
事故死だと認定されたが納得できない相良。
クラスの不良リーダーである城戸が関わっているに違いないと確信していた。
親友の葬儀に向かう途中で大地震が発生。
マンションの地下駐車場に閉じ込められてしまう。
暗闇の中、一緒に担任の車に乗り込んでいた、城戸、相良の間に不穏な空気が漂う。
そんな中城戸が何者かに頭を殴られて死んでしまう。
閉じ込められた教師と高校生6名。この中に犯人がいる。
一体誰が城戸を殺したのか。
なかなか犯人がわからんかったわ。
犯人がわかってからもラスト近くどんでん返しが待っている。
結局は私が疑っていた人物が悪者やったんやけど、途中であれ?違うんかな?と思わされた。
なかなか面白かったな。
学校の隠蔽体質というのが赤裸々に描かれていて現実もいじめがあってもこんなもんやろな、と思わされた。
子供がいじめに遭ったら…。学校は守ってくれない。
いじめ問題とか、学校の問題とか人間関係、色々考えさせられるし、ミステリーとしても面白かった。
そもそもクローズドサークル系大好きなので!
本「暗闇の王子-キリアン」誘拐され手錠で繋がれた相手は美青年だった [本]
「暗闇の王子-キリアン」 著者 シェリリンj・ケニヨン
★★★☆☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
26歳の会計士のアマンダは風変わりな家族のせいで恋人にふられる。
8人いる姉妹はみんな占い師やヴードゥ司祭やヴァンパイアハンターだったり…。
そんな時双子の姉タビサと間違われて誰かに誘拐されてしまうアマンダ。
目が覚めるとゴージャスな美青年と手錠で繋がれていた。
その彼には長い牙が…。
「囚われの恋人」の続篇みたいな感じ。
このシリーズで13作も発表しているらしい。
まぁギリシャの神々が出てきたり納得いかない部分もいっぱいあるけどロマンスとして見れば最高かもねぇ。
たぶん続篇が出れば買うでしょう。。。
吸血鬼とのロマンスってなんでこう魅力的なんだろう…。
( ゚д゚)ハッ!
美青年だからか!!!!!
本「ヒルダよ眠れ」妻殺しの罪で逮捕された友人の無実を信じて… [本]
「ヒルダよ眠れ」 著者 アンドリュウ・ガーヴ
★★★★☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
妻が部屋に充満したガスによって死んだ。
打撲傷があったのも含め犯人は夫のジョージとされカレは逮捕される。
たまたま休暇でジョージの元を訪れたマックスは彼の無実を信じ独自で調査を始める。
人の良いジョージからの印象では死んだ妻ヒルダは温厚で大人しく貞淑なイメージがあったのだが、聞き込みをするにつれて違った姿が現れてくる。
果たして誰がヒルダを殺したのか。
1957年に初出した本書だが今読んでいても全然古さを感じない。
サイコ的な展開もあり読んでいて面白かったわ。
しかもヒルダ以外(犯人も含めて)悪人が出てこないのもいいね。
これ読んで私も娘を自分の型に嵌めてないかどうか心配になったわ~。
この子はこうだ!と決めつけることの怖さ。
私が殺人の容疑で逮捕されたらマックスみたいに無実を信じて動いてくれる人はいるんだろうか。いないような気がする…凹
案外、「いつかやりそうな気がしてました」とか言われるんちゃうやろか。
……。
普段からの行動に気をつけよう。
ミステリとしてもサスペンスとしても秀逸な一品…だと思った。たぶん。
本「愛と絆につづく道 上下」一人の女性の自立と成長を描く [本]
「愛と絆につづく道 上下」 著者 スーザン・エリザベス・フィリップス
★★★★☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
実業家の養女としてスザンナは常に父の言うがままに生きてきた。
ところが父の決めた相手との結婚式。
突然バイクで現れたサムと一緒に出奔してしまう。
富豪の令嬢から一文無しへと変貌を遂げたスザンナ。
サムと一緒に家庭用コンピュータの開発に夢を架ける。
事業は大成功しサムと結婚したスザンナの人生は順風満帆に見えたのだが…。
いや~またもや一人の女性の自立と成長を描いた本作にも感動させられたわ。
サムも魅力的やけどやっぱり着いてはいけないやろなぁ。
スザンナとペイジの姉妹愛にも感動したし。
みんなハッピーエンドになるのはわかってるんやけどどきどきして読めるわ。
この作家さん、女性の波瀾万丈の生涯を書かせたらトップなんちゃうやろか、と思うくらい毎回面白い。
わくわくどきどきはらはら、そしてハッピーエンド!!最高やん。
この人もはずれがないねぇ。
しかしつくづく社長とかにはなりたくないわ。私にはムリ。
社員への責任とか、問題が起こったときの対処とか、平社員でいいです。
一生富豪にはなれんけど。向上心ゼロやけど。
本「ナイチンゲールの沈黙 上下」田口と白鳥コンビシリーズ [本]
「ナイチンゲールの沈黙 上下」 著者 海堂 尊
★★★☆☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
眼の癌で入院している中学三年生の瑞人の父親がバラバラにされ殺される。
瑞人の父親は無職で虐待を繰り返し、瑞人の病気に対しても無関心の最低な男だった。父親を殺したのは自分だという瑞人。
それを支えようとする看護師、小夜。
小夜は病院随一の歌唱力を持つ。彼女の持つ能力とは。
同じ頃、有名な女性歌手が肝硬変のため緊急入院。
歌姫が二人シンクロするとき何かが…。
えーと、前作の方が良かったかも。
歌声に秘められたものがちょっと納得いかんかったし。
あと小児科に入院する幼い子供に胸が痛くて最初読めるかな…と不安になったわ。
あかんわ、子供の病気は。
凄惨な事件やのに犯人は…、それにばらばらに切断する意味もわからんかったしなぁ。
ちょっと不満かも。
田口先生と白鳥室長も活躍したんだかしてないんだか。
ただ主要な登場人物は今後の小説にも登場するらしく、それが楽しみだわ。