本「暗黒学校 上」学校が突然周囲を岩に囲まれ生徒が閉じ込められてしまった! [本]
「暗黒学校 上」 著者 二宮 敦人
★★★★☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
文化祭の打ち合わせのため土曜日にクラスメイト数人が集まった。
ところが突然意識をなくし、気が付くと学校の周囲は真っ黒い岩に囲まれていた。
光も入らず電波も届かない。
一体何が起こったのか。
学校の中に閉じ込められてしまったのは10人。
食料や水を巡り争いが起きる。
彼らはここから救出されるのだろうか。。
閉じ込められ系の小説。
こういうのが大好物なんです。
興奮するわ~はぁはぁはぁ…(変態)。
限られた空間に閉じ込められ、その中でのサバイバル。
そういう極限状態の中での人間の心理状態とか起こる事件とか、めっちゃ好き。
高校にたまたま来ていた生徒たち10人が学校に閉じ込められてしまう。
一瞬気を失って、その間に何かがあったよう。
学校の窓から見えるのは真っ黒い岩のみ。
屋上に上がるも、そこも岩で囲まれていた。
絶対脱出不可能な状況に生徒たちは一体どう立ち向かうのか!?
といった内容。
もうね、いきなり個性的なキャラ満載でそこもすごく面白い。
一筋縄ではいかない人物ばかり。
仲良しこよしで、みんな一致団結して乗り切ろう!となかなかならないのがまたいい!
意外とこんなもんかもなぁ。
人間なんて自分が一番大事だし(私だけ)。
高校生くらいなら余計に感情のままに行動するかもね。
一人突っ走るやつがいるとそれに引きずられるやつも出てくるだろうし。
ものすごいリーダーシップを持った人物がいればいいんだろうけど。
いや、居たとしても必ず反発する人が出てくるな、きっと。
とりあえず学校が岩に囲まれてしまった理由はまったくわからない。
ただ、生徒のうちの一人がおまじないで恋人を取られた腹いせに呪いをかけたという。
そのせいだと信じてしまうものもいる。当然信じないものも。
けどありえない状態にいるのは確かだから、そういうのを信じてしまうのもわかるわ。
たださ。
ちょっと引くくらい、みんな疑心暗鬼だったりするのがちょっと違和感。
高校生くらいだともうちょっとクラスメイトを信じる気がするんだけどなぁ。
呪いを解くために人を殺そうとしてる…とかさ。
なかなかそういう発想にはならない気がする。
普通一般の高校生が殺人はできないと思うけどな。
ちょっとクラスメイトを信じなさすぎちゃうやろか。
それとも私が甘いんやろか。
学校が岩に囲まれてしまったときに校舎のあちこちが崩れ、それにより死んでしまった生徒もいる。
そしてすぐに食料や水の確保に走るものも。
まぁこいつは独り占めしようとしてる感じがひしひしと伝わってきたけどね。
酸素はどうなんだろう。
岩の中に閉じ込められたならいつか酸素は無くなる気はするけど。
そこらへんは上巻ではまだ解明されてない。
まずは生徒同士の中で疑いの芽が生まれ、呪いをかけた人物は孤立、という感じ。
食料を自分が管理するといって独裁者となったものは皆の反感を買い、一室に閉じ込められてしまう。
という感じで上巻は終わる。
まだまだ謎は全く解明されていないし、生徒同士お互いに信じ切れてない状態。
また事故で死んだと思われる三人のうち、二人の死因に怪しい点が。。。
誰かが故意に殺したのか…。
読んでてほんとどきどきはらはら。
めっちゃ面白い。
閉じ込められ系が大好きなのもあるけど、ほんとこういうの読みたかったのよ!
もうちょっとみんなで助け合えばいいのに、と思わなくもないけど、今の時代は人間関係が希薄なんだろうし、こんなものなのかもしれないな。
まぁ考えてみれば、同じクラスでもほぼ話さないまま終わった人もいるもんなぁ。
みんな仲良しってなるわけないか。
しかしこんな状態、決着つくんだろうか…。
異世界に飛ばされた系、なんかの実験系、夢落ちくらいしか思いつかんわ。
仲良しだと思ってたけど実際は表面上だけのつきあいってこともあるもんな。
そういうのもこれから暴き出されるんだろうな。
いや、楽しみ。面白い!
下巻では殺人が起こる気がするし、もっとどろどろぐちゃぐちゃなるはず。
信じられる人が一人でも居たら、どんな世界でも生きられるような気がする。
周囲誰も信じられない状態だと死んだ方がマシだなぁ。
ちょっと設定に無理がありすぎる感は否めない。
土曜日だとは言え、10人だけじゃなくもっともっと生徒はいるはずだし、当然先生もいるはず。
部活動あるからね。
でも人数を多くしちゃうと、楳図かずおの漂流教室になっちゃうからな。
漂流教室も名作だったなぁ。めちゃくちゃ怖くてめちゃくちゃ面白い。
とにかく、土曜日なのになぜか校舎にいたのは10人だけという不思議設定ではあるけど、少人数だからこその揉め事でもあるし、下巻を楽しんで読みたいと思います。
あ~どうか夢落ちだけはやめてほしい…。。。。
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