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舞台「Clubキャッテリア」ホストと猫をテーマに“虚構”にせまるエンタメ [舞台]

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舞台Stray City
シリーズ「Clubキャッテリア」
 20235


★★★★★(個人評価 ★多めならおすすめ)


品川プリンスホテルステラボール


脚本  かが屋 
演出  末原拓馬(おぼんろ)
企画・プロデュース  荒牧慶彦


出演者
クロ 石川凌雅
ミケ 泰江和明
シャム 田中涼星
スコティッシュ 廣野凌大
ベンガル 福澤侑
ソマリ 持田悠生
ブルー 笹森裕貴
ラガマフィン 立花裕大
ラグドール 荒牧慶彦


夜の町カブキマチ。
そこでは年に一度ホストの最高峰を決めるホワイトナイトが開かれる。
野良猫のクロとミケはひょんなことからラグドールの経営するホストクラブ「キャッテリア」で働くこととなる。
過去のトラウマから嘘がつけないクロ。彼を支えるミケ。二人は白服のNo.1となれるのか。


キャッテリア.jpg


とにかく出演者が豪華。
さすが荒巻さんが集めただけのことはあるわ。
グッズがランダムであっても問題ないレベル。


イケメンばかりの俳優たちがホストを演じる。
もうそれだけでオタクはうっとり間違いなしの舞台。
しかも歌ありダンスあり客降りあり声だしあり客振りあり…のコロナ以前に戻ったような舞台。
これが最高でなくてなんなのか!!
ということでとりあえず3公演現地で観劇してきました。
チケットが取れていたのは2公演だったんだけど、ラッキーなことに当日券が抽選で当たりまして結果3公演観ることができました。
運を使い果たしたんじゃないかと不安。

そもそもチケットを持ってなかったその公演は人気の笹森回。
当日券抽選の列はおそらく100人超えてたんじゃないかな。
その中から当選9人。キャンセル待ち9人。
まぁこれは無理げーやわといいつつ炎天下の中並ぶこと1時間。
なんと一緒に行ってた娘はあっさり当日券ゲット。
嘘やろ!と叫んだ私もなんとキャンセル待ちに当選。
しかもキャンセル待ちだったけどチケットはご用意されました。
しかも一階真ん中あたりの通路側席。
しかも娘の席とは一番違い。
いや~自分の(娘も)席運の良さに震えました。


チケットの話はもうええねん。
奇跡起きたので話したかっただけ。
舞台の感想。


最高!!!!!!
楽しすぎた!!!


曲に合わせて客も手振りがあったんだけどこれも楽しいし、何と言っても曲がもう最高で。
耳に心地よいし、キャストのダンスもかっこいいし、楽しい!としかいいようのない舞台。
キャストはペンラを振りながら客席通路を歩き回ります。
気づいてもらえたら推しからファンサもらえます。
私は推しのうちわ持ってたんで、しっかりファンサもらえました(涙)
うちわに気が付いた推しは、目を見開き笑顔でペンラ振りながら片手で猫手。
ひょえええええええええという叫びを心の中で上げながら記憶を喪失。
近くにいた娘が「すごいやん!しっかり確定ファンサもらえてたやん」と言われそうか私ファンサもらえたんや…と実感する始末。
いや最高すぎる。


舞台の中身。賛否両論あったようだけど、私的には見ごたえあり、感動あり、そして考えさせられる内容でした。
ホストというのは嘘だらけの世界。
マッキーのセリフ「嘘まみれの世界だとしても僕たちがお客さんに与える幸せにだけは絶対に嘘はないから!」
これが沁みた。
NO.1ホストであるブルー(笹森裕貴)のセリフ「俺たちと話すたった数秒のために客はお金を落とす」これもね真実なわけよ。
ホストとは違ってても推したちと話したり会ったりするために私たちオタクはお金を湯水のように使う。
なんだったらホストのように直接話して甘い言葉をもらったりすることすらない。
舞台上の姿しか知らない。
推しの真実の姿なんて知らない。
勝手に想像してるだけ。
でもね、それでもまっきーの言葉が全てを物語ってるんよ。


推しの姿を舞台で観れるだけで幸せ。
推しが楽しそうに幸せそうにしてるのを観るだけで幸せ。
舞台のチケットが当たって観劇してグッズ買って…それが幸せ。


あほみたいかもしれん。
オタク以外の人からみたら完全に頭おかしいと思えるかも。
それでも本当に推しがいるから幸せなんよ。
推しの存在だけで頑張って生きようと思えるんよ。
ちゃんと幸せもらってるんよね。
まぁ払った金額に見合ってるのかというとよくわからんけども。


この舞台はホスト設定だけど、俳優とかアイドルとかそういう職業にも当てはまることが多かった。
だから推しとファン…ホストと客…という違いはあっても共感したり刺さる言葉が多かった。
そしてプロデューサーである企画担当のまっきー荒牧慶彦さんの言いたいことが詰まってる気がしたんよ。
お互い(俳優もファンも)虚構かもしれない、けれどお互いが与えあっている幸せには嘘はない。
これね。
ファンが幸せもらってるのと同じように、俳優側も幸せもらってるんだよ…と言いたかったんじゃないかと。
都合よすぎる解釈かもしれないけどね。
虚構を見せてはいるけどファンに与えている(はず)の幸せと自分(俳優)たちがもらっている幸せは嘘じゃない。
俳優側からしたらさ、ファンがいるからこそ舞台に立てるし次の仕事がある。
チケットやグッズの売り上げいかんによって人気があるかどうかがわかる。
Twitter
やインスタで直接ファンからの感想もらえたり、配信で反応してもらったり、それって絶対嬉しいと思うんよ。

普段あまり推し側からの感想とか想いって想像するしかないんだけど、この舞台観るとお互いさまなんだよなぁと思えて推し活が無駄じゃないって思えた。


あとね、まぁ推しとファンの関係性だけじゃなくて、成長物語としてもしっかり描かれていたと思う。
クロは亡くした母親の言葉により嘘がつけない体質になる。
嘘をつくと発作がおこり、本当の事しか言えない。
いつもそばにいるミケ。
彼はクロの嘘がつけない体質を素晴らしいと思ってる。
でも実は彼はクロに嘘をつき続けている。
だからこそ余計に真実しか言わないクロを尊敬し大好きで守りたいと思っている。
この二人は共依存の関係にある。
お互いがいないと生きていけないくらいの共依存。
それがミケの嘘が判明することで二人の関係は崩れてしまう。
ミケは嘘をついていた罪悪感から、クロは信頼していた相手が嘘をついていたことで怖くなってしまい二人は離れてしまう。

ホスト仲間の告白により、相手の幸せを願ってつく嘘もある…とミケは気がつく。
嘘を悪い事だと思い嘘をつく人をクズだと考えていたクロ。
けれど相手が何を考えているのかを想像し、嘘にも色々あるのだと悪い事ばっかりではないのだと気がついたクロは自分も嘘を言えるようになる。
ミケの幸せのため彼を守るための嘘をつくクロ。
ホストは嘘ばかり、嘘は相手をいつか傷つけるのだ…と思っていたクロの成長譚。
なかなか考え深いテーマだと思ったわ。


嘘が良い事だと言っているわけではなく、あくまで相手を守るためにつく苦しい痛い嘘が存在する…という感じかな。
嘘をついているのも地獄なんだよ、それなりに、というシャムのセリフ。
嘘=悪い事、ではあるんだけどね。
相手が何を想ってその嘘をついたのか…を想像しろとシャムがいう。
そういうシャム自身もクロを守るために嘘をついている。
それを知ったクロがシャムにごめんと謝ると、シャムは「ありがとう、と言って」と。
このセリフも考えさせられたなぁ。


ホストという虚構だらけの存在を客に幸せを与える存在として捉えるのも良かったし、それを推しとファンの関係を彷彿とさせながら感謝を伝えてる舞台…と私には思えた。


純粋に舞台としても面白かった。
ところどころ笑えるし、なんせ推しが女装してお客として出てきたときは笑ったわ。
おまけに可愛いのなんのって。
なんであんなに女性の演技うまいのw
そのシーンは日替わりでお客を演じるキャストがかわり、アドリブ満載で本当に面白かった。
全回DVDに入れて欲しいわ。
たぶんそれぞれのキャストを当て書きしてるんだと思う。
それぞれのキャラが俳優本人を彷彿させるキャラ設定がなされてたのもポイント高い。


キャスト以外に女性が出てこないのもファンの考えを読んでるよね。
女性役をキャストにさせるところなんかオタクの心つかんでるもん。
そして猫設定。
これいらんのちゃうの?という意見もあるけど、猫だからこそ可愛いしぐさがあったし猫だからこそ野良という設定が作れたとおもう。
猫風の振り付けも随所にあり、推しが猫手や猫耳するのを嫌いなファンはいない!!
この部分もオタクの心鷲掴みしてるわ。


まだまだこの舞台の楽しいところがあって、ホールのすぐ隣でコラボカフェが設置されてる。
キャストの等身大パネルがあったり、キャラドリンクがあったり、ビデオが流されたり。
ドリンクやフードを頼むとキャストのコースターがもらえたり。
予約必要だけどここもキャッテリアの世界観に浸れて楽しかった!!


まっきーのファンを楽しませたい思いがたくさん詰まった舞台の集大成だと思った。
客降りもそうだし、キャストをホストとして着飾ったり、女装させたり、猫設定だったり、歌とダンス、カフェ、全てがファンのためファンが喜ぶであろうことを想像してくれたんだと思ってる。

この舞台チケットが高額転売(最前列、通路席が定価の10倍の値段で出品)されてたことがあって本人確認があったんよね。
その本人確認が全員ではなくランダムで良い席のみされてて本人確認できなかったら追い出されてた。私が観た回でも外に出て行った人がいた。
このことで炎上しちゃって、まっきーの悪口書く人もたくさんいた。
これめちゃくちゃ哀しかった。
高額転売は良くないけど、どうしてもいけなくなった人の分は友達なり身内なりに代わりに行ってもらうことは悪いことじゃないと思う。
でも高額転売と定価譲渡の区別がつかない限りは本人確認もいたしかたないとも思う。
やり方がね、全員ではないのとスタッフによって確認手段がまちまちだったり確認書類も違うのが良くなかった。
当日でも行けなくなった場合はそのチケットが当日券として販売できたり、なんらか方法が確立されたらいいね。
本人確認はスタッフ側にも客側にも負担がでかいし気持ちいいものではないからこれも良い方法があればいいのに。

人気舞台だからチケット取れなくて、それなら余った人から買いたい気持ちは痛いほどわかるし、私も欲しいもん。
本人確認の不手際はすべてがまっきーのせいではないし、高額転売を無くしたいという演劇業界全体そしてお客さんのことを考えたからこその本人確認なんだと思ってるから運営を責める気持ちにはならないな、私は。
でもやり方がまずかったのは確かだし追い出された人たちの悲しみ(自業自得という声もあるけど)を思うと胸が痛むのも確か。
人気舞台はチケットが取れない…これは真実だし、たまたまいけなくなったチケットがあるなら欲しいのも当たり前。
先行がいくらあっても全落ちすることなんてざらにある。
私も何度も何度も経験してる。
それでも観たい!という気持ちに付け込んだ高額転売はひどいとは思うしなくなって欲しいとも思ってる。


まぁ舞台チケットの闇も見れた舞台だったけど、総評としてファンにとっては最高に楽しめた舞台だったと宣言して終わります。


はぁ~夢の時間を過ごせた。
キャッテリアを作り上げてくれた全ての人に感謝!!!!


で、続きはいつになりますか??
またチケット争奪戦にはなるだろうけど。
いや次のキャッテリアの方がチケット取れなくなることは必須だな…。
それでも観たいです。














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