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朗読劇「桃色のアンスリウム」立花裕大バーイベ朗読劇 [舞台]

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「桃色のアンスリウム」
 20227

★★★★★(個人評価 ★多めならおすすめ)

脚本:立花裕大・本山航大
出演者 立花裕大
日程・会場: 神奈川県 新都市ホール 202273

こちらは俳優の立花裕大さんバースデーイベントにおいて上演された朗読劇です。
じつはイベント観に行けなかったのでDVD購入しました。
それを観た感想です。

バーイベで朗読劇を演るっていうのはすごいなぁと。
まぁファンはずっと顔を見ていられるので幸せな時間なんですが。
本来だとトークだったり歌だったりが多いと思うんだけどもね。
立花裕大だからこそできる気がする。
だってさ、まず顔が素晴らしいやんか。
何時間だって見ていられるような綺麗な顔やし。
おまけに声!!!めちゃくちゃ良い声!!!!
朗読劇なんてファンサービスでしかないわ。
ちと日程的にとても観に行けなかったし、おそらくチケットも取れなかっただろうし(負け惜しみ)リアルタイムで観れなかったのは残念だけども。

最初は顔見れて、なんて綺麗なの…うっとり…だったのが、どんどん話に引き込まれていったわ。
あ~立花裕大と結婚したらこんな感じちゃうやろか…と思わせる劇。

全部で四話。

「アフタヌーンティ・ザプラ」脚本・本山航大

中学生の多感な時期に悩み生きる10代の男の子のお話。
人前でご飯が食べられない男子。
こっそりプールでお弁当を食べていた。
その時いつも音楽室から聞こえるバイオリンの音色に癒されていたが、たまたま窓に足をかける女子生徒を見て思わず「おーい」と声をかけてしまう。
そのあと生徒指導室に呼ばれ同じように呼ばれたさっきの女子生徒との交流を描く。
この時間がずっと続けばいいのに…と思う輝かしい一瞬。
それを切り取ったお話でした。
まぁ10代の頃って、自分の生きる狭い世界が唯一だと思っているところがあって色んな事に悩んだり考えたりむかついたりしてた。
今思えば本当に小さな些細な事だったりするんだけどその時は人生を決めるほどの悩みだったりする。
このお話をそういった悩み、もあるんだけどそれよりかは綺麗な絵にかいたような瞬間…きっと後で思い出してもきらきらしてる時間を描いてる。
たくさんそういう瞬間があったんだろうな、けど覚えてない。
残念。日常をぼんやり過ごしてるとこういうさみしい大人になります。

First train」脚本・立花裕大

頑固おやじと暮らす24歳のフリーターのお話。
これを立花裕大が書いたことがまず驚き。
彼はきっと優しい父親と優しい母親の元で可愛がられて育ったと思ってるから。
そんな彼が父親との葛藤をここまで繊細に描けるなんてとまず驚いた。
想像力豊かなんだろうな。
あと、どれだけ良い父親だったとしてもやっぱりどっか引っかかる部分があったり、ちょっと反抗したりする時期もあるからその部分を誇張したのかもしれない。
どちらにしろすごいわ。
演技や容姿だけじゃなくて小説も書ける人なんだな…どんだけ神様に愛されてるんや。
このお話めっちゃくちゃ好き。

うちの父親も頑固な昭和のおやじだったから。
変に厳しかった。うるさかった。今もだけど。
このお話は、24歳でバイトして友達と夜遅くまで飲んでいるような頼りない(親から見れば)青年に対し、偏屈なまでのルールで縛ってくる親父との確執反抗を描く。
無理やり頭から押さえつけるとこうなるよな、の見本。
もう少し柔らかく見てあげたらええのに、と思うけど実際子育てしてたらこういうやり方してることもあるだろうな、と親目線で聞いてた。
朝食を食べろというのも、朝ちゃんと起きろというのも、仕事しろ、というのもすべて子供を想っての発言だから。
それがうっとおしいと思うのが子供。
親の気持ちは子供には伝わらないし、子供の気持ちも親に伝わらない。
よくこんな親子の機微を描けるなぁ、まだ独身なのに。
子供を持って初めて親の気持ちがわかるんだと思ってたわ。
結局、親の元から逃げ出した青年。
5
年経ってようやく親に対し少し心開けるか、な…なラスト。
まだまだあかんと思うけどね()
終わって本当にほっこり気持ちが温かくなるお話。
演技力もあってか、お話の世界にすぐ入り込めた。

「オレと妻、わたしと夫」脚本・本山航大

不妊治療をして子供を作ろうとしている夫婦のお話。
お互いの気持ちがすれ違ってなかなか本音では話せない。
不妊治療に積極的になれない夫と、協力的でない夫に対し不満がある妻。
それぞれの想いを交互に語る。
そしてラストは子供生まれるんだけどさ。
やっぱりお互いすれ違ってるんちゃうか…という。
でもこうやって夫婦は続いていくし、子育ても一致団結できるわけではないし、問題ありまくりのまま人生過ごしていくんだろうな…と。
熱しやすく冷めやすい…というのは立花裕大も同じじゃないかとにらんでる、実は。
ハマればめちゃくちゃのめり込むけど、そこまで長くは続かない気がする。
興味が次々出てくるんじゃないかな、こういう人は。
もちろん、他に興味が出たからと言って今まで好きだったものを嫌いになるわけじゃない。
でも、それにかける時間は明らかに少なくなる人…のような気がする(勝手な思い込み)。
恋愛も同じかもなぁ。好きになったらめちゃくちゃのめりこむけど、他に興味が移るから熱愛が長く続かない…気が。知らんけど。

「桃色のアンスリウム」脚本・立花裕大

このお話が4つの中で一番好き。大好きだわ。
泣けてきたもん。
人生の在り方を的確に描いてる気がした。
これを立花裕大が書いたことがまた衝撃。
多面性のある人やなぁ。若いのに。
これは熟年夫婦のお話。
なんの変哲もない日常。
毎日毎日繰り返される日々。
だんだんそれを退屈だと感じ、そこにあるものを当たり前だと考える。
けれどそれを失いかけた時、いかに大事な輝いている幸せの時間だったのかと知る。
これって、どんな年代でもいえるし、どんな生活しててもいえると思うんだよね。
てか、これが生きてる上で一番大事な幸せになる方法っていうか。

同じ面を見ても、人によって幸せと思うか不幸と思うかが違う。
幸せと感じられたら幸せ、不幸と感じられたらそれは不幸。
人によって幸せって全然違う。
なるべく多くの幸せを感じられたら、人生楽しく生きられるはず。
食べられることの幸せ、歩けることの幸せ、働けることの幸せ、買い物できることの幸せ、子供がいることの幸せ、夫婦でいることの幸せ、テレビ見ることの幸せ、普段何気なく生きてたら当たり前にしか思ってない事柄でも考えてみたらめちゃくちゃラッキーで幸せな事なんだと思う。
ないものを見るんじゃなくてあるものを見ろっていうのも本当だよねぇ。

このお話は、毎日の日々を最初幸せに感じてた夫が10年ほど経つとそれが当たり前になってしまい、全てに少しの不満を抱く。
本当にこれが望んでいた幸せなのだろうか、と疑いまで抱いてしまう。
それでも日々は続いていく。
そこにはどうせ人生なんてこんなものか…という諦めの気持ちがある。
ところがずっとそばにいた妻が癌だとわかる。
余命半年と宣告され、当たり前に過ごしていた、なんなら不満まで感じていた日々が輝いている幸せな時間と気づく。
なんか泣けてくる。
気が付かなかったら幸せと感じられなくなってしまう時間。
失いかけて初めてわかる何気ない幸せ。
私もきちんと感謝して幸せを感じながら生きてるんやろかと自分を顧みたわ。
なんなら不満ばっかで生きてる気がする。

桃色のアンスリウム.jpg

え~なんでこれを30歳になったばっかりの立花裕大が書けるん????
いや、彼の感受性に驚くわ。
親の気持ちだったり、当たり前の幸せだったり、一番感じにくい年ごろだろうに。
一番自分のことで精いっぱいの時期ちゃうんかなぁ。
ご両親がよほど素晴らしい育て方したんかな。
周囲に対する感謝とかさ、若いとほんと気が付かないもんだし。
ご飯作ってもらうのも当たり前、家を掃除してもらうのも当たり前、洗濯してもらうのも当たり前、お小遣いもらうのも当たり前、なんならそれでも不満だらけ。
なのになんでこんな人生悟りきったようなお話書けるんやろ。すごすぎる。
推してて良かった。尊敬。好きです。結婚してください。

このDVDってもう買えないのかな。
たくさんの人に見て欲しいわ。
もちろん立花裕大の綺麗すぎる顔と声も見て欲しいけど、お話が素晴らしかった。
そしてそれぞれの年代を演じる立花裕大も観て欲しいわ。
短いドラマを観ている気分になったし、考えさせられるお話だった。
顔が良すぎて話が入ってこないかと思ったけどそんなことなかった。
まぁこの人が旦那様だったら不満もちようがないわ…と邪念も湧いてはいたけども。

たぶん、このDVDを見る機会がある方は少ないだろうけど、あまりに感動したので感想書いておきます。
桃色のアンスリウムが一番良かったです。
立花裕大の才能に驚愕。
小説書いて欲しいわ。
ただね、これらのお話は小説として読むんじゃなくて、朗読劇として成り立っているお話だとは思う。
言葉の端々だったり、ニュアンスだったりで全然違ってくるので。
特に桃色のアンスリウムはそれ。
同じセリフが繰り返されるんだけど、それは年月によって変化するから。
これはもう演技力の問題なのかもしれないな。
セリフとして演技しながら発するから胸が痛くなるんだわ。
文字として読んでもこれは伝えられないもんね。

興奮してしまって長い感想になってしまった。
推しを語ると止まらない…。

さてでは日々の幸せを感じながら生きていきたいと思います。


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