本「ゴーン・ガール 下」映画原作。失踪した妻の行方と容疑者となった夫は…。 [本]
「ゴーン・ガール 下」著者 ギリアン・フリン
★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)
映画原作の小説下巻。
下巻でいきなり妻は自分から失踪したのだとわかる。
そして徐々に妻エミリーの独白により、彼女の性質性格等が判明してくる。
夫は妻に嵌められたのではないかと疑い始めるが、容疑者としての証拠が次々上がる。
そしてとうとう愛人の存在も公に。
窮地に陥るニックは…。
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【ちょっびりネタバレ。未読の方は注意】
下巻でますます勢いをますエミリー(笑)
謎解き要素というよりかは、エミリーの人格、ニックの人格が明確になっていく感じ。
下巻はほぼほぼエミリーの独白。
そして疑われるニック、愛人がいることがバレ、ますます世論から叩かれるはめに陥る。
奥さんと上手くいってなくて、若く可愛い愛人を持ってたらそりゃ疑われるわ~。
上巻では、ニックが犯人なのかどうかは明言されてはいない。
でもなんか違うよな~みたいなのはわかる。
ただエミリーの日記とニックの苦境が交代で語られるため、エミリーは冷たくされても夫を愛そうと努力するけなげな妻…という感じ。
そして下巻。
徐々にエミリーは本性を現し始める。
夫を嵌めるためにいろいろな工作をしたことを独白。
でもなぁ。
夫もあまり良い奴ではない感じやし。。。
弁護士から愛人はまずいから切れと言われた途端愛が冷めたりするから。
自分が男として自信を持つために若い愛人を持った感じやからな。
本気で愛してないんだよね。
エミリーは夫が浮気しているのに気が付いていた。
そのための復讐。
まぁそう書いてしまうと簡単だけど、ことはそう単純ではない。
こっからはもう読んで欲しいとしか言えないわ。
今まで読んだことのない小説。
ラストはちょっと想像できないんちゃうかな。
想像を裏切られる展開っていうか。
ああ、こうなるの…マジか…みたいな。
でもでもそれはそれでハッピーエンドか??いや、バッドエンドなのか??みたいな。
判断つかない。
読後感的にはまったく良くないけども、こういうラストが新鮮なもので面白く感じたわ。
エミリーは極端だけど、ある意味女性の代弁者でもある気がする。
誰でも思うことはある。
恋人同士の時は楽しく素晴らしい時を過ごしてても、結婚した途端変わっていく。
会うことが日常になり、常に一緒に生活してれば相手の嫌な部分も見えてくるやろ、そりゃ。
夫に恋人に理想を探し、相手に合わせて自分もある程度は演技する。
相手に好かれようとして相手の好みの女性になりたいと願い、そしてそれを期待されると次第にそのような女性になっていく。
どっかでそのことで疲れたりしたらだめになるかもだけど。
明るい女性が好きと言われたら明るく振舞い、友達と遊びに行くことも笑顔で許し、責めたりしない女性になったりね。
無理することもきっとある。
その結果、結婚したら、あれ?違う?みたいな事もあると思うわ。
エミリーは極端だからそれが許せないんだろうけど。
極端だけど女性の本音でもあるエミリー。
わたしを愛しなさい、わたしに優しくしなさい、常に明るくいなさい、ユーモアを持ちなさい等々。
夫のニックも妻のエミリーも夫婦の尺図でもあるし、オーバーに現したものでもある。
結婚してる人はいろいろ考えさせられる。
この小説もなかなかでした。
超おすすめ!
あまりに面白かったので映画もレンタルしてきました。
原作ではそれぞれの心境や考えが言葉にしてあらわされてたけど、これが映像になったらどうなるのか。
ラストは原作通りなのか。
楽しみに観たいと思います。
わたちはずっと年取っても可愛いままにゃ
【本映画過去記事】
☆本「その女アレックス」それは女性誘拐事件から始まった…。謎に満ちた女アレックスとは。
☆映画「太陽の帝国」第二次世界大戦中の上海で両親とはぐれたイギリス少年の運命
☆映画「シークレット・ウインドウ」ジョニー・デップがストーカーに付きまとわれる作家に。スティーブン・キング原作
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