漫画「天才ファミリーカンパニー」のだめの作者の天才家族コメディ! [漫画]
「天才ファミリーカンパニー」著者 二ノ宮知子
★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)
17歳の夏木勝幸は頭脳明晰の天才高校生。
夢はハーバードビジネススクールに行ってMBA(経営修士号)をとりアメリカの経済界で活躍すること。
その頭脳を活かし17歳にして株で儲け家を建てた。
母親の仕事の企画にもアドバイスをした結果、母親は部長に昇進、順風満帆な生活を送っていた。
父親を事故で亡くし母親と二人で生活していたのだが、ある日突然、キャリアウーマンの母親が再婚すると言いだす。
しかも相手は同じ高校生の男の子を持つ自由奔放な田中荘介という怪しい男。
世界中を旅してきた荘介と息子の春(ハル)の自然児っぷりにどうしてもついていけない勝幸。
彼らがやってきてから勝幸の生活は一変することに!!
天才ファミリー・カンパニー スペシャル版 コミック 1-6巻セット (Vol. バーズコミックススペシャル)
- 作者: 二ノ宮 知子
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2003/11/22
- メディア: コミック
もう面白い!!!の一言。
勝幸はバイトに行ってもその頭脳を持って破産寸前の書店を持ちなおそうとする。
勝幸の性格がまた大好き!
冷徹で理性的でタカビーで他人を蔑み興味を持たず、ただただお金儲けを考えている高校生(そんな息子嫌だな)。
ところが突然できた義理の父親と、突然兄弟になったハルという得体のしれない親子のせいで彼の生活がむちゃくちゃになってしまう。
能天気で一体何をやっているのかわからない荘介にいらだった勝幸は、荘介宛てにかかってきた電話に「彼は死んだ」とつい口走ってしまう。
荘介の死に驚いた彼の友人たちが世界中から勝幸の家に集まってきてむちゃくちゃなことに。
この辺から、この荘介親子が只者ではない気配が濃厚に…。
とにかく勝幸の天才っぷりと、荘介とハルの天然っぷりとがその対比で際立ってみえて面白い。
どちらも極端な普通じゃない人たち。
そして、ただの家族ものじゃなくて、ガールフレンドの家の破産をなんとか救おうとしたり、母親が派閥争いに巻き込まれ会社を辞めたり、台湾マフィアに襲われたり、尋常じゃない生活に突入していく。
人が人を呼び、他人とかかわることで、どんどん人の輪が広がっていく。
せっかく建てた家が燃えたり、見知らぬ他人(荘介の友人)が居候してたり、堅実な勝幸には耐えられないことばかり。
でも勝幸が人との関わりの中でだんだん変わっていく様子がまたすっごく自然でめちゃくちゃ応援したくなる。
最初すっごい嫌な性格のように思えたけど、結局他人をほっとけなくてどんどん深みにはまっていき、結局周囲の人々を助けていく勝幸。
これがもう胸がすくような逆転劇で気持ちいいったら。
結局すべて荘介の人脈あってこその成功なんだけどね。
勝幸も人とのつながりの大事さにどんどん気が付いていく。
あと勝幸の自称親友っていう有吉ってキャラがまた大好き。
彼も天然ボケでハルタイプだけど、もっとバカで、でもすっごく友達思い。
彼の将来の姿っていうのもきちんとラストで描かれていて、これがまたイイ。
すべて大団円。完璧。
変な人たちと家族になって、冷静沈着な勝幸が彼らに振り回されて最後は和解…みたいなパターンじゃないのがいいね。
意外性があるストーリーと、実はすごい人物なんじゃないかという荘介やハル。
結果実は居候のジジイがすごい人物だったり、金髪の少女が大会社の社長だったり、上手く行き過ぎてる感もあるかもしれんけど、そこはもう漫画ってことで許せる。
てか、それくらいないと面白くないから。
勝幸のツンデレキャラとかハルの天然ぷりでもものすごい過去を持ってるとことか、敵役の人ですら、いろいろ裏にあって愛おしく思えてくる。
人が生きていくには人との繋がりが必要で、それは仕事でも生活でもなんでもそうなんだということ。
それぞれのキャラがいいのと、出てくる人みんな良い人(悪い人もいるけど)で、それぞれやっぱりちょっと普通とは違ってて、それも受け入れて、自分と違うからって排除していては成長も発展も成功もない、とわからせてくれるのが良かった。
「のだめカンタービレ」の作者が1995年頃に描いた作品。
やはりこの作者めっちゃ面白いわ。
「のだめカンタービレ」も大好きだけど、この作品も大好きです。
漫画読んでてもあたちがこうしたら撫でてくれるから好きにゃ
【漫画過去記事】
☆東京を襲う大地震!その時どうすれば?サバイバル漫画「彼女を守る51の方法」
☆もし地震で地下鉄構内に閉じ込められたら?サバイバル漫画「メトロ・サヴァイブ 」
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