漫画「サユリ」一軒家に引っ越してきた一家を怪異が襲い… [漫画]
漫画「サユリ」完全版 著者 押切蓮介
★★★★☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
中古の一軒家に引っ越してきた家族。
父、母、祖父、祖母、息子二人、娘の7人家族だ。
祖母は少し認知症が現れ始めている。
一緒に住めることになった祖父は喜んでいて、父も狭いアパートからようやく広い一軒家に引っ越してこれたことで楽しそうであった。
ところがこの家はなんだかおかしかった…。
絵が独特でそれだけで怖い。
一軒家に引っ越してきた7人家族。
ところが徐々に家族が壊れていく。
次々に家族が亡くなり、認知症の祖母と長男、則雄だけが残されてしまった。
体調も優れず恐怖におびえる則雄に祖母は生命力を高めろ!と叱咤する。
こんなホラー読んだことなかったわ。
怪異に立ち向かう祖母と則雄。
まぁほとんど祖母なんだけど。
このおばあちゃんがもう最高!!!
たくさん食べて、運動して寝て、生命力を高めた生きてる人間が死んだものに負けるはずがないという考え。
幽霊が恐ろしい姿で現れても力強く撃退していく。
そして幽霊がこの家に住むものを呪う理由をさぐっていく。
この家族いいんだよね。
お父さんもお母さんもそしておじいさんも。
普通の家族だし悪いことはなにもしていない。
なのにこの家に住んだために幽霊に取り殺されてしまう。
この理不尽さ。
その理不尽さを受け入れず復讐に乗り出すおばあちゃん。
めちゃくちゃ強い。
なんで覚醒したのかわからんけど、おそらく最愛のおじいちゃんが亡くなったからもしれない。
愛の力やね。
元々気の強い女性だったみたいだけど。
お姉ちゃんは結構しっかり者のような感じだったけど、早くから怪異に取り込まれてたね。
ここはもうちょい頑張って欲しかったわ。
気が強い…だけじゃだめなんだろうな。
気持ちを強く持たなければいけないとおばあちゃんは則雄を励ます。
そして自分一人で以前住んでいた家族を探し始める。
そしてわかった事実は…。
まぁ事実はありふれた感じだけど、これもなんだろな、ちょっと同情の余地があるというか。
犯罪は犯罪だしいけないことだけどそれでもなぁ…と思ってしまう。
この家が呪われた理由もそこまで意外性はないからよくある話やん…と片付けてしまいそうなものだけど、家族を理不尽に殺されたおばあちゃんが復讐していくのがめっちゃ面白かった。
今までホラー漫画とかホラー映画とかあんまり怪異に対して積極的に復讐していくお話はなかったんちゃうやろか。
リングにしたって、理由を探っていくのはあったしなんとか解決しようとはしてたけど怪異に復讐しようとはしてなかったもんな。
なかなか積極的に怪異に対して攻撃するのはなかった気がする。
しかもおばあちゃんが!
そういう意外性がすんごく良かった。
怖いかっちゅーと怖くはなかったけど、新しいホラーを読んだ気がしたわ。
怪異に復讐したところで家族は戻ってはこないんだけどそれでも理不尽な死に対してやれることをやった感はあるもんな。
多少の??なところはあるにしろ読後の爽快感とかはちょっと感じられたし面白かった。
映画も観てみたい。怖そうやけど。
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