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本「夏の災厄」小都市で新型日本脳炎が発生。封じ込めることはできるのか [本]


「夏の災厄」 著者 篠田 節子


★★★☆☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)


 



夏の災厄 (角川文庫)

夏の災厄 (角川文庫)

  • 作者: 篠田 節子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2015/02/25
  • メディア: Kindle版

 

埼玉県の小都市で日本脳炎の患者が発生。
しかしその症状は従来の日本脳炎とは違うところがあった。
有効な治療法もワクチンもないまま、新日本脳炎は流行の兆しを見せ始める。
一体どこからウイルスが発生したのか。
従来の日本脳炎より致死率も高く、一度発症すると重度の後遺症が残ってしまう。
果たして封じ込めは成功するのか。


今現在、新型コロナウイルスのため苦しむ世界はまるで小説の中の出来事のように思える。
この小説は20年以上前に書かれている。
蔓延するのは新型インフルではなく、日本ではワクチン接種のおかげでほぼ撲滅されたはずの日本脳炎。
なのに、現在の日本を描いたかのような描写がそこかしこに。
蚊が媒介するため、外に出られなくなる市民。
商店街はシャッターを閉め夜の街から、そして昼間も人の姿が減っていく。

感染防止と原因究明のために走り回るのは市役所の職員や看護師、開業医たちだ。
そしてカギを握る大学病院は沈黙を貫く。
感染防止の難しさや、人々の混乱、後手に回る対策等は現在に通じるものがあった。
この小説の中ではネットは普及していない。当然スマホもない時代。
その辺が今と違うんだろうけど、この小説を読んでる間はそこまで時代の違いを感じなかった。
蚊が媒介する病気も怖いな。防ぐのが難しい気がする。

パンデミックが発生するような状況って今まで現実味がなかったから映画にしても小説にしても楽しんでられたけど、もう現実化したからな。
なんかドキュメンタリーのようだわ。
現実でも映画でも本の中でも、医療関係者の重要性がしみじみ理解できる。
彼らが感染するかもしれない危険を冒して私たちを診てくれるからこそ、なんとかなるんだわ。
逃げ出してしまってもおかしくない状況の中、彼らは頑張ってくれてる。
あ、小説に全然触れてなかったな。
原因とか解決法とかには納得できない部分が多かったけどそれでもどきどきはらはらさせられた。
今の状況に似通ってる部分も多かったし。



日本脳炎の怖さとか、いろんな部分で勉強になったわ。
ワクチン普及のおかげで今では年に数件の発生で済んでいる日本脳炎。
治療薬はないため対症療法となる。脳炎と言うだけあって発症すると脳に障害が残ることが多い。
実は感染しても不顕性で発症率は高くない。ほぼ発症しないのだ。
しかし小説の中では高い発症率になっていて、発症すると重度の障害が残るため感染しないことが唯一の助かる道となる。
なんとかワクチンを手に入れようと奮闘する登場人物たち。
ここには、ワクチンをいきなり開発出来るような天才もヒーローもいない。
平々凡々な人々がそれぞれの立場で努力する。
みんな愚痴も言うしフツーの人たちだ。



それでも魅力的に映るのはリアル感溢れる人物を描く作者の文章力ゆえか。
私のお気に入りは青柳。彼はヒモ生活を送っていてラブホ経営者の女性と懇意にしている。一見ダメ男のようだが、後半の活躍は思わず惚れそうなほど。
まぁダメ男には変わりはないのだけれど。
彼がどのように魅力的かは読んでみて欲しい。
そこそこでした。(結局そこそこかよ!!)






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