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映画「フィッシュストーリー」伊坂幸太郎原作。5つの時代のエピソードが一つにまとまる時…地球は救われる?! [映画]

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「フィッシュストーリー」
2009年日本映画112分

★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

監督 中村義洋
出演者 伊藤淳史  高良健吾  多部未華子  濱田岳  森山未来 

伊坂幸太郎原作。
2012年、地球に彗星が衝突し、地球が滅亡する未来。
彗星が衝突するまであと数時間に迫る。
それでも営業を続ける中古レコード屋で、1975年のパンクバンドの曲が流れていた…。
曲の間に無音があり、様々な憶測が流れているいわくつきの曲だった。
そして時代はさかのぼり1982年に…。
5つの時代を交差しながら物語はラストへとつながっていく。



時系列がどんどん飛んで、一体このお話の着地点はどうなるのか??とずっと観ながら考えていた。
2012年の隕石衝突数時間前、1975年の売れないパンクバンド、1982年の気の弱い大学生、2009年のシージャック事件、これらのエピソードが次々と映し出されていく。
一体これらがどこに繋がるのか…と色々想像できて楽しかったわ。

中心となるのが1975年の売れないパンクバンド、逆鱗の作った曲「フィッシュストーリー」
これ斎藤和義が映画のため作った曲みたいね。
結構良い感じの曲。
パンクバンドのボーカルが高良健吾、ギターが伊藤淳史。
時代を先取りしすぎて、デビューするもまったく売れないバンド。
これが最後のレコーディングというときに作られた曲が「フィッシュストーリー」
ある小説を元に作詞されたのだが、この本の秘めたエピソードもなかなか面白い。
最後に良い曲ができたのだが、結局バンドは解散。

 

フィッシュストーリー2.jpg
映画.comサイトより画像引用

 

そして1982年に生きる大学生、これが濱田岳。
気が弱くいつも友達の使いっぱしりをさせられている。
車を出さされ運転手までさせられた車内で、「フィッシュストーリー」が流れる。
飲み会の席で霊感の強い女性に「この中に未来で地球を救う男がいる」と告げられる。
果たして彼は気の弱さを克服できるのか…。

次が1999年。
ノストラダムスの予言でこの年地球が滅亡すると信じる人々が現れる。
しかし何も起こらず…。

そして 多部未華子が女子高生を演じる2009年。
彼女は修学旅行で乗ったフェリーを乗り過ごしてしまい、東京で降りるはずが北海道へと出発してしまう。
そしてそのフェリーは2009年に地球が滅亡すると信じるカルト集団にシージャックされる。
そこで出会ったのが食堂のウェイター。
これが森山未来。
彼は父親からずっとお前は正義の味方になるのだ…と言い聞かされて育ってきた。
格闘技を習い身体を鍛えてきた彼は、ようやく正義の味方になれるとシージャックに一人立ち向かう。

 

フィッシュストーリー3.jpg
映画.comサイトより画像引用

 

映画の最初と最後は2012年。途中も出てくるけども。
2012年は、巨大な彗星が地球に衝突し、人類が滅亡するという。
人々は少しでも助かろうと富士山へ避難したりシェルターに入ったりしている。
そこで通常通り営業している中古レコード屋。
ここで、「フィッシュストーリー」が流れる。

とまぁ、ざっとこの5つの年代を行ったり来たりするので時代が目まぐるしく変わる。
それぞれ一見全然関係のないエピソードかと思えるのだけれど、ラストに向けてどんどんつながる。
キーワードは「正義の味方」「フィッシュストーリー」「五人」…かな。

パンクバンドのボーカルを演じてる高良健吾はいいねぇ。
歌も上手いし、雰囲気がいいわ。
昭和の香りが上手く表現されてたし、各時代時代で、ああこういう感じ!という時代考証がすごくよく考えられてた。

 

フィッシュストーリー.jpg
映画.comサイトより画像引用

 

さすがに原作が伊坂幸太郎さんだと面白いなぁ。
この方の小説もいくつか読んだけど、ほんわか柔らかい空気感があって、それでいて色々想像を裏切られる展開だったりしてすごく面白い。
この映画も原作は読んでないけど、きっと小説も面白いんだろうなぁと思えたわ。

関係なさそうなエピソードがラストにすべてつながり、ああこういうことかぁと腑に落ちるのは気持ち良かった。
何気に出ている俳優さんたちも有名な方ばかり。
豪華でしたわ。

これは何も予備知識なしに観たけど、拾い物の映画でした。
なかなか面白かった。
久々に★4つだと思えました。
ぜひ!

ルナ151.jpg

 

あちこち話が飛ぶから寝てしまうにゃ

【本映画過去記事】
映画「アントキノイノチ」ナイーブな心を病んだ青年を岡田将生が、心に傷を持つ女性を榮倉奈々が演じる。
本「syunkonカフェ雑記 クリームシチュウはごはんに合うか否かなど」人気ブロガー山本ゆりさんの爆笑エッセイ。
映画「セレンディピティ」お互い名前も知らず、でも忘れられない…偶然出会った二人は果たして運命の相手なのか?! 

 

これが原作です↓



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