本「二重螺旋の悪魔〈下〉」人間のDNAから呼びだされた悪魔と人類の最終戦争の行方は… [本]
「二重螺旋の悪魔〈下〉」著者 梅原 克文
★★★★☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
とうとうGOO(人間のDNAから呼び出された怪物)と人類が最終戦争へと突入した。
次々と増えていくGOOに対し、人類も同じく超人へと変化する方法を見つけ怪物たちに対抗する。
そしてGOOたちは人類壊滅のためにある作戦を実行しようとする。
GOOを倒し人類は地球を取り戻せるのか。
そして最終軍として戦う深尾直樹には新しく恋人が出来ていた。
以前亡くしてしまった知美に対する思いとの狭間で苦悩する直樹。
人類の命運をかけた最終戦争はどこへ行き着くのか。
いや、すごいわ。どきどきはらはらまるで映画を見てるようだった。
専門用語が多いから明確に映像イメージが見えるわけではないけど、うすぼんやりとでもなんとなくの外形が想像できて面白かった。
戦うために遺伝子操作でスーパー超人に生まれかわった主人公。
本来彼は全身麻痺で車いす生活だった。
こういうのが本来の遺伝子治療なんやと思うわ。
まぁ超人にならなくてもいいけど、遺伝的に表れる疾患を治せたら…。
問題は遺伝子操作というものがどこまで安全なのかということ。
この小説も遺伝子をいじくってたところから悪魔が生まれた。
ただ、これも人類がもし地球に害を成す存在となったら、と考えた”神”がひっそりと忍ばせた保険みたいな考え方。
発現する条件はわからないけど、もしかしたら遺伝子を操作することを禁止する目的だったのかも。
遺伝子の研究が進んでなければこの悪魔は発現していなかったのだから。
そう考えるとやはり遺伝子を触ることは神の領域に踏み込むことになるのかもなぁと思える。
クローンにしてもね。
人間の手に負えないものはそっとしておく…のが鉄則なのかもしれない。
しかしこの小説ラストもすんごくすんごく救いがあって良かった!
後味すっきりだな。
長篇だったけど中だるみもなくずっと面白かった。
アクションとか科学とか遺伝子とか恋愛とかいろんなものが詰め込まれたSF小説。
これはなかなかおすすめ小説です。
にゃんこはこのままで完璧なので
遺伝子は触らないで欲しいにゃ
【本映画過去記事】
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