SSブログ

本「津波」東京直下型地震のあとに起こる大津波の恐怖を描く。 [本]

ダウンイベントごとの商品紹介してます。見に来てねダウン



「津波」
著者 高嶋 哲夫

★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

東京直下型地震を描いた「M8」の続篇。

東海、東南海、南海大地震が時を経ず続けて起こる。
その被害を把握する間もなく、巨大津波が太平洋沿岸を襲う。
地震の数分後には襲ってくる巨大津波の恐怖。

TSUNAMI 津波 (集英社文庫)

TSUNAMI 津波 (集英社文庫)

  • 作者: 高嶋 哲夫
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/11/25
  • メディア: 文庫

いや~今回も一気読み。
自然災害になすすべもない人間たち。
日本って台風の通り道だし、数個の大陸プレートの上にあるし、地震も噴火もあり得る国なのだ。
そこに原発ってあほかと…と言う話はまたおいておいて。

これは東日本大震災前に読んでた。
この本読んで津波って怖いなぁ…と初めて思ったのだけれど、実際には…。

本当の大津波とはこの小説の何百倍も怖いものだとわかった。
震災の津波の恐ろしさときたらもう。
建物の上に乗っかったバス、一面がれきの山、一階部分が全部水に浸かった建物、その映像は心が冷えていくものだった。 

この小説読むまでは地震の怖さは、建物の崩壊、火事、そんな感じ。
阪神大震災でもそうだった。
でもこれ読んで初めてそっか、大地震の後は津波がくるのか…とわかった気がする。
というか、わかった気がしてた。

東日本大震災が起こって、津波が襲い、ああそうだ、津波が来るんだ…と思い出した。
なんてこわい現実だろう。
自分の家が跡形もなくなくなってしまう。
海がすべてを奪い去り消し去ってしまう。


あれだけ怖い映像を散々見てきてて、それでも本当に自覚しているかっていうと…。
やっぱりどこか他人事になってるのかもしれない。
本当に被害に遭われた方は生活を一瞬にしてすべて奪われてしまった。
きっと今もご苦労があるはず。
いくら復興が進んでも、心の傷や、そして今ではあまり支援を受けられなくなっているんじゃないかとか、問題はずっと残っているはず。

こういう本を読んで、もっとしっかり防災意識を持たないとな。
そういう意味でも他の意味でも、この本は政治家に読んで欲しい。特に総理大臣とかに。
本当の支援ってやはり数年単位で考えるものなんじゃないだろうか。
これを他人ごとにしたり、忘れ去られたりしては絶対にいけないのだと思うわ。

ルナ144.jpg

地震も津波も本当に怖いにゃ

【本映画過去記事】
本「誘惑のトレモロ」天使の歌声と容貌を持つデイジー。彼女が出会った運命の男は…
映画「永遠の僕たち」死に憑りつかれた少年と余命3か月の少女との出会い
本「百年法 下」不老化措置後、百年経ったら安楽死…百年法施行後の日本はどうなるのか?

やはり用意は必要↓


nice!(10)  コメント(4)  トラックバック(0) 

nice! 10

コメント 4

ojioji

それまで取り立てて関心もなく、海の幸に恵まれた素朴な地方かなあくらいに思っていた南三陸町(お醤油と酒蔵でたまたま知ってた町)や石巻や松島が波の塊に襲われすべてが飲み込まれる映像は強烈でした。野良の子のちゃとらんとふーちゃんを飼い始めたのも、仕事の引退を早めたのも、大津波がさせたことです。
おっしゃるとおり、忘れ去っては絶対にいけないと思います。でも、実際は忘れることの繰り返しだったみたいで、3.11も、決して未曾有ではなく、吉村昭氏が1970年「海の壁 三陸沿岸大津波」、後に「三陸海岸大津波」(文春文庫)で、被災者の証言をまとめて警鐘を鳴らしていました。明治以降でも3回大津波が襲来、特に1896年の明治三陸地震では二万六千人以上(2011.3.11大津波では約二万人)もの方が亡くなりました。(以下、拙ブログ過去記事からです)
高き住居は児孫の和楽
想へ惨禍の大津浪
此処より下に 家を建てるな
明治二十九年にも、昭和八年にも津波は此処まで来て部落は全滅し、生存者、僅かに 前に二人後ろに四人のみ、幾歳経るとも要心あれ。
地元の方で、先祖の訓えを守って難を逃れた人もいれば、高を括って亡くなった人もいます。ご先祖様の「此処より下に家を建てるな」という石碑の遥か下に住宅街が広がっていました。

今のぼくは、大津波(自然災害)を静かに受け入れる生き方もあって良いと思っております。交通事故死とかのほうが余程理不尽かと。
by ojioji (2015-09-05 23:37) 

mitsuya

大震災が起こった夜テレビで見た炎に包まれた石巻港の映像は忘れられません(¯―¯٥) 特撮映画でしか見たことのないような光景は一生トラウマになると思います。忘れちゃダメですよね。
by mitsuya (2015-09-06 06:08) 

ojioji

あっ、すみません、コメントの南三陸町は陸前高田市のことです。記憶で書くと間違いまくるこの頃ですm(_ _)m
今朝の岡山は、雨で夜明け前のようです。
by ojioji (2015-09-06 08:08) 

youyou_s

>ojiojiさん せっかく先祖が教えてくれているものを、時間の流れが恐怖を忘れさせてしまい、伝説のように受け取られてしまった例ですね…。
過去から学ぶべきことはたくさんあっても、それを活かすか否かは現在の私たち次第ですもんね。
それは今の安保法案にも表れている気がします。。。

>mitsuyaさん ほんとにあの映像たちはトラウマになりましたよね。決して映画ではないのだ、これは現実に起こっていることなのだと自分に理解させるにも難しいくらいの映像でした。
でもまた時の流れによって、その記憶も風化し、現地の方々以外では過去となっていくのかもしれません。
戦争も同じ。恐怖を語り継ぎ、継承し、教訓とすることが大事なんでしょうね。

>ojiojiさん 滋賀も雨です…。外が暗くて何時なのか判別しづらいくらい。今週はずっと天気が崩れそうです。
体調など崩されませんように…。もちろん、にゃんずたちも。
by youyou_s (2015-09-06 11:37) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0