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本「狛犬ジョンの軌跡」神社の狛犬が実体化?!人間の言葉を解するジョンの運命は [本]

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「狛犬ジョンの軌跡」
著者 垣根涼介

★★★☆☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

建築設計技師の太刀川要(たちかわ かなめ)は夜中のドライブに出かけた。
その途中で大けがを負った巨大な黒犬に出会う。
ほおっておけず動物病院に連れて行くと、獣医師にも犬種がわからない。
しかも異常に回復が早い。
一体この犬はなんなのか?!
要との奇妙な同居生活が始まる。

この作家さんの本は初めて読んだ。
ファンタジーなのかな、大人向けの。
わりに最初の方で、正体不明の黒犬は実は神社の狛犬が実体化したものだとわかる。
黒犬の独白部分で。
彼は何百年も神社の入り口でじっと座り、人間の営みを見つめてきた。
そしていつの間にか思考を持つようになり、言葉も解するように。
狛犬が出会うのが、建築設計士の要(かなめ)。
33歳の独身。
5歳年上の彼女がいる。

気楽な一人暮らしを楽しんでいたが、黒犬と出逢い、共同生活が始まる。
最初の出だしからは、ディーン・R・クーンツの「ウォッチャーズ」を思い起こさせる。
このクーンツの小説は大好きで、おそらく生涯でもずっと好きな小説ランクインすると思う。
それに似通った感じがしたので、この本も迷わず購入。
でも、まさか、神社の狛犬が実体化したものだとは…。
設定にびっくり。
狛犬は自分を救った要をじっと観察し続ける。
人間の言葉がわかると知られないように慎重に。
犬から見た人間の行動、気持ち、等々が結構面白い。
犬だけに、嗅覚で人間のほとんどの気持ちを読み取ってしまう。

案外、実際の犬でもそうなのかもなぁ。
飼い主の気持ちをわかってる気がすることがあるからね。
要自身は、いろいろこだわりを持っているけど、まぁ普通の男の人。
普通よりかは動物に優しい気もするけど。
怪我した動物を助けるのはあっても、巨大で筋肉質の黒犬を引き取ろうとはなかなか思わない。
怖いもんねぇ。
黒犬が見つけた子猫も一緒に引き取るし。。
要はなかなかに好青年。
しかも、黒犬に庭で排便を促す際に、自分がお尻を出して実践するとこなんか笑えた。
いや、そこまでしなくても…と思うけど…。
狛犬が実体化したのにはわけがあって、それは怪我をしたことともつながっている。
そして要は自分が引き取った犬が、ある事件と関わっているのではないかと疑い始めていく。
事件の真相を知ろうといろいろ探る要。
そこで知ったのは驚愕の事実だった…。
ということで、ネタバレはしないでおきます。
ただ人間の言葉や気持ちがわかる犬が、独身で気楽な生活を送っていた要にどういう影響を与えるのか。
犬を数週間飼う事でも情が移り、手放せなくなること。
犬を飼うことで、生活が変わってしまうこと。
そういうこともきちんと読み手に伝わってくる。
犬は案外こういう事を考えてるのかもしれないな…とも思えて、なかなか面白かった。
ラストはいかにも続編が書けそうな感じ。
ていうか、続きが読みたい。
この狛犬=黒犬がどういう人生…じゃなくて犬生を送るのかが興味あるわ~。
ルナ129.jpg
猫が主人公のほうがずっと面白いはずにゃ!

 


こういうの読むしかないのか…↓


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