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本「迷宮警視正 最後の秘境」星乃神警視正始動。新たな事件が警視正の興味を引いた、果たして解決するのか? [本]

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「迷宮警視正 最後の秘境」
著者 戸梶圭太

★★☆☆☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

休暇を取っていた警視正から間中刑事に連絡が入った。
「わたしは復帰するぞ」
星乃神警視正が興味を持った事件とは「被ばくから子供を守る会」の講演に来ていた母親に、突然女が襲いかかりハンマーで殴りかかったというものだった。
防犯カメラに映っていたその女を追い、警視正たちは福島に向かうことになる。
放射能で住めなくなった町に、多重債務者や犯罪者たちが集まりコミュニティを築いているという。
被ばくする危険を顧みず星乃神警視正、間中刑事、そして新たに矢島と塚本を加えた4人は福島へと潜入する。
そこは目を覆うばかりのこの世の地獄だった…。


最後の秘境 (徳間文庫)

最後の秘境 (徳間文庫)

  • 作者: 戸梶 圭太
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2012/06/01
  • メディア: 文庫

 

コメディなのかも…と1巻目までは思っていました。
でも笑いがないなぁ…と。
すみませんでした。
2巻目を読んで度肝を抜かれました。
J・ケッチャムを鼻息で笑い飛ばすレベルの残虐エログロ小説でした。。。
もう警察小説ではないです。
事件とかそういうのどうでもいい展開。
最初の導入では、女優くずれの女が精神をやられ、幸せそうに子供を被ばくから守る会の講演を聴きに来ている母親をハンマーで襲うという事件が起こる。
犯人はあっけなく判明するのだが、その女に執着するシャブ中やくざ俳優が、その女を拉致してしまう。
しかも警官に向かい発砲し、指名手配される。
もうこの時点で、ハンマー女はただの脇役。
シャブ中やくざを追うことになる警視正たち。
1巻で、警視正の仲間は間中刑事だけになったので、新しく仲間を探すことになり、管轄外にまで事件を追う塚本と、見当たり捜査のプロである矢島♀を仲間に加える。
見当たりとは頭の中に指名手配犯を数千人記憶し、顔を見ただけで犯罪者を探し当てる捜査のこと…らしい。
あまり詳しい説明がないんだけどもね。大体こんな感じ。
仲間的には良い感じなんだけど、1巻目で星乃神が東欧のカルト宗教の信者ではないかと疑っていた警察幹部。
捜査に向かわせた捜査官が行方不明になっている状態らしく、結局この巻でも星乃神の正体はわからないまま。
ていうかもうそんなことは些細な事にしか思えない展開が待っていた。
やくざ俳優が、ハンマー女を連れ去ったおかげで、その二人を追うことになるのだが、その逃げ込んだ先がやばいの極地。
放射能が漏れたため居住不可能になった町に逃げ込んだらしい。
そこは、犯罪者や普通の生活が送れなくなったものたちが日本中から集まっているらしい。
やくざ俳優とハンマー女を逮捕するため、被ばくの危険があり、犯罪者たちの巣窟となっているその場所に行くことになる。
重装備で改造されたハマーに乗り込み、改造銃やら閃光弾やら物々しい装備で乗り込んだ警視正たちの前に展開される地獄絵図とは。。。。
驚いたわ。
もう悪夢の世界。
ここまでエグイ状況をよく書けたなぁと感心するほど。
吐き気を催す描写の数々は、ケッチャムに負けず劣らず。
いやケッチャムよりも気持ち悪いかも…。
ケッチャムはエグイけど秩序だったエグさ。
こっちはもう頭がおかしいとしか思えないはちゃめちゃなエグさ。
モラルとか人間らしさとかそういうのがゼロの野獣以下の世界。
縛りがなくなった人間というのはここまで下種くなれるものかという行動。
いやいやここまでにはならないでしょ…とつい言いたくなってしまう。
突入した警視正たちももうめちゃくちゃ。
銃は撃ちまくり殺しまくりハマーでひき殺しまくり。。。
警察小説じゃないし!
日本じゃないし!
オチはまぁ今後有りえるかもしれん…という展開やけど、もうSFの世界。
これから日本は世界はどうなるレベルの終わり方。
むちゃくちゃ。

被ばくの危険性があるからと避難させられた住民の方々の家はそのままあるわけで、犯罪者が逃げ込む可能性もあるのかな…とちょっと思った。
これあれかな。
原発反対の小説なんかな。
それやとしてもあまりにエグすぎてもう反原発とかどうでもいい感じになっちゃってる気がします。
これはケッチャム好きなら読めるかもしれんけど、それ以外の方には絶対におすすめしません。
ケッチャムは実在の事件を基に小説にしたりもしてるから、人間の残虐性というのはここまでひどいんだよ、と見せつけてる部分がありますが、この小説は明らかどこまでエグく書けるかを試してみたって感じがします。 
トラウマレベルのエグさです。
しばらく悪夢を見そうな感じ。
こういうのに慣れてるわたしですら吐き気を覚えましたもん。
興味本位で読んでしまうとトラウマになりますのでご注意ください。
ま、読まないのが一番いいかも。。。
…なんちゅうレビューや…。
訴えられるんちゃうやろか…。
ルナ130.jpg
読みたい方は自己責任で!!!
 
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コメント 2

mitsuya

ケッチャムを擁護するわけではないですけど、彼にはスプラッター、ホラーに対する執着というか哲学が全ての作品に感じられますよね、理解できないけど( ̄ー ̄)ニヤリ でも日本の作家っていいとこ取りって気がするんですよ。たぶん自分もこの作品読んだらYouさんと同じ感想だと思います。怖いから無理ですけど( ̄ー ̄)ニヤリ
by mitsuya (2015-06-19 08:14) 

youyou_s

>mitsuyaさん そうそうケッチャムのグロは考えられたグロって気がします。この戸梶圭太さんは、どうやらはちゃめちゃ小説が得意らしく、その点で言えばこの小説もはっちゃけてて、らしいと言えるのかも。
謎とかも提示しておいてほっぽらかしらしく、こういう所が戸梶圭太さんの持ち味みたい。なるほどな~って思いましたよ。でもわたしには合わないかなぁ。。。
by youyou_s (2015-06-19 08:43) 

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