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映画「かもめ食堂」フィンランドで和食食堂を営むサチエ。憧れの生活がここに。。。 [映画]

「かもめ食堂」2005年日本映画

★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

監督 荻上直子

出演者 小林聡美 もたいまさこ 片桐はいり

フィンランドで和食の食堂を営むサチエ。
ところが開店3か月経っても一人もお客が来ない。
ようやく表れたお客は日本オタクの青年だった。
そして書店で知り合った日本女性のミドリを家に泊めることになり、ミドリはお店を手伝うことに。

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雰囲気は「しあわせのパン」に似てる。
店主が儲け主義じゃなく、好きでお店をやってる感じと、のんびりゆったりしてるとこが。

フィンランドで食堂ですから内装も雰囲気も使ってるキッチン用品もおしゃれなわけですよ。
ただのおしゃれ映画にならないのは、主演の小林聡美さん、もたいまさこさん、片桐はいりさんのおかげ。
彼女たちの自然体と人情味と温かさでほんのりちょっと昔の日本ぽい親しみやすい感覚を覚えるのです。

目だった事件は起こらず、日々の生活を淡々と描きます。
旦那に逃げられた女性だったり、元お店のオーナーが勝手に忍び込んだりはあるけど、劇的な変化は起こらない。
ただ、サチエの元に、最初はミドリ、そして荷物が無くなってしまった女性、マサコが集まってくる。
みんなお店を手伝う…それだけのお話。

サチエの過去が詳しく語られるわけでもなく、ミドリの過去もなし、マサコは両親の介護を20年やってきてようやく解放され旅行してきたという設定。

でもたぶんサチエには両親はもうすでにおらず、ミドリはよくわからなけどきっと日本で嫌なことがあったんだろうと推測、マサコはようやく自由になれた…という感じ。

たぶん彼女たちはみんな狭く古い慣習に縛られ、いろんなしがらみがある日本にいると息が詰まるんじゃないかと。
遠く離れた国、フィンランドでのんびりした人々に囲まれ、自由に暮らすことに喜びを感じたんだろうな。

女性が一人で生きるのは結構日本ではつらいものがあるかもしれない。
なんで結婚しないのかとか、会社でも仕事に追われるし、生活も厳しい。
好きなことをして生きるなんて夢でしかない。

でも海外に出てしまえばなぜか解放感に溢れ、言葉もわからない国であっても自分は自由で好きなことをしていいのだと実感できる気がする。

忙しく暮らしていた人は、いきなり暇になっても何をしていいかわからないのだと思う。
もたいまさこが映画の中でサチエに「ぼぉっとしてたらいいんですよ」と言われて、
「どうやってぼぉっとしたらいいのかわからない」と答える。

ほんとにそうだろうなと思う。
自分のやりたいことなんてそうそう見つからない。

かもめ食堂で働く彼女たちは本当に幸せそうで生き生きしてる。
そういう生活ってなかなかできない。
見つけた彼女たちはほんとに幸せだなぁとうらやましくてしょうがない。

女性ならみんなうらやましくなるんちゃうかな。
普段、毎日ごはん作って、洗濯して掃除して、細々用事をして、仕事して、子供の世話して…。
そういうことから逃げ出したい!と思う事あるからね。
幸せだ~とも思うけど、それでもやっぱりたま~にふっとしんどくなる。

家族がいるのは幸せ、でも縛られてるってことでもある。
だからと言って孤独に生きたいわけじゃない。
贅沢な悩みなんだよね、所詮は。

でもこの映画に出てくる女性は何をしようか、何をしたいのか、模索している途中で、サチエという懐深い女性と出逢う。
お店を手伝うことで喜びを感じる。
自分の場所を見つけたような気分なんじゃないかな。

自分の事だけを考えて生きるってどんな感じだろうって思ってしまったわ。
寂しいけど自由なような、自由だけど孤独だろうな、とか。

自分の生き方をいろいろ考えさせてもくれる映画だと言える。
男性が観て面白いかどうかわからないけど、少なくとも日常に追われる女性なら憧れるんじゃないかな。

そんな映画でした。

ルナ86.jpg

にゃんこの世話にも追われてるもんにゃ←まぁいいんだけどね

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