映画「ツリー・オブ・ライフ」家族と人生と地球と…抽象的すぎて意味が… [映画]
「ツリー・オブ・ライフ」2011年アメリカ映画
★★☆☆☆(個人評価 ★多めならおすすめ)
監督 テレンス・マリック
出演者 ブラッド・ピット ショーン・ペン ジェシカ・チャステイン
1950年代アメリカ。三人の息子を持った厳格な父親。母親は深い愛情を惜しみなく息子たちに注いだ。
息子たちの将来を思うあまりに父親のオブライエンは息子たち、とくに長男に厳しく当たった。
父親に対する反発、そして服従、優しい母親に対する愛…複雑な思いを抱えた長男が成長したのち幸せだった過去を振り返る。
人生と、生死、そして人間のはかなさ、神への信頼と不信、それに壮大な地球の物語をからめ、一つの家族の後悔や幸せを切り取った映画。
まず、言いたいことは…。
抽象的すぎて意味わからん!!!!
普通に家族の物語かと思いきや、地球の創世記から驚異的な大自然、宇宙規模での地球を俯瞰する。
地球から見れば家族の一生なんてちっぽけで一瞬なんだということ?
時間が戻ったり現在に移行したりするので時系列もわかりにくい。
父親のブラッドピットより、長男役のショーンペンが年上だったりするから、時系列が混乱する。
ショーンが過去を振り返ってるような感じなのかな。
家族は厳格な父親をブラッド・ピットが演じる。
愛情深い母親はジェシカ・チャステイン 。
彼らは二人とも信心深い。
神を信じているがゆえに、神から受ける理不尽な出来事さえも受け入れる。
信心深く、しかし息子に厳格な父親に対し、長男は反発する。
それで事件が起こるわけではないけれど、彼の葛藤、心の傷、成長してからもそのトラウマが残っているのではないかと思わせるシーンも。
宗教チックな映画なのかな。
神の目線で地球を見て、人間の人生はほんの一瞬で、良いことばかり起こるわけではない。
それもすべて神の意思であるのだと。
クリスチャンじゃないと理解しにくいテーマなのかもしれないな。
家族の日常を描いたと思うと、神に問いかける言葉が続き、壮大な自然や光や影や火の映像が続く。
なんか起こるのか起こるのかとどきどきして観てたけど、ラストまで何も起こらない。
いやまぁ、成長した二男が19才の時に亡くなるというエピソードは挿入されるんだけど、死亡理由もないし、成長した姿すら見せられない。
唯一長男がショーン・ペンで、中年になっていて未だなにかに囚われているような感じ。
彼は仕事で成功しているように見える。
父親が望んだように。
でも彼も、若くて死んだ弟=二男のことを忘れられずにいる。
そして長男から見た家族の過去が延々再生される。
多感な成長期に様々な感情を抱き、父親に抑圧されただただ愛情を注ぐ母との間で孤独感を募らせていく長男。
確かに10代というのは「ガラス」だと思うのだけれど、彼はとても傷つきやすい繊細さを見せていて母性本能をくすぐられるわ。
両親との関係性というのはのちのちまであとをひくと思う。
どのような愛され方をしたのか、どのように育てられたのか。
人間を育てるというのは怖いことだねぇ。
この映画の見どころは厳格すぎると反発されるということと、地球規模でみれば人間の40年なんて瞬きする間だということと、人間はいつか死に別れるということと、子供は可愛いなぁということ。
教会で神父の説教を聞くシーンがあるのだけれど、そこで神は試練も与えると話している。
良いことばかり起こるわけではなく、時にはつらい目にも遭うのだと。
それでも神を信じ敬い祈るんだね。
私が信じる神は漠然としている。
大方の日本人がそうじゃないかと思うのだけれど。
無宗教で神社にもお寺にもお墓にもお参りにいき、クリスマスも祝う無節操さ。
それでも困った時には神様に祈り助けて下さいと勝手な望みを言い、新年には神社で家族の健康をお願いする。
具体的に神様の姿形を想像しているわけではないけど、どっかで信じている。
そんなんしたら罰があたるで!と親に言われてきてるから、罰当たりなことはできない(お賽銭盗むとか)。
その程度の宗教観ではこの映画を心底理解するのは不可能じゃないかと思ったわ。
いろんな家族がいていろんな父親母親がいて、産んで育ててもらって、人生はつながっていく。
まぁそんな感じの映画ですか…たぶん。
壮大なテーマはわかりずらいにゃ
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